えべっさんの日

１１月２０日は、えべっさんの日

神さまが出雲に旅立ってお留守になるので

えびす様を座敷に迎え、ご馳走を振る舞う・・・というお祀り

実家の母は、「えびす様には　『ん』　のついた物をあげるんだよ」

と言って、れんこん・にんじん・はんぺん・だいこんを煮たのを

よくお供えしていました

母にとって、「えべっさんの日」は、特別な日

昔、満州から引き揚げて、日本にたどりついた日だそう

引き揚げ船に乗れただけでも、運がよかったと思うけれど↓

◇おじいちゃんの虹 https://blogs.yahoo.co.jp/gogotamae2004/38881214.html

命からがら帰国しても、あたたかく迎えられたわけじゃなく

夕方、まるで浮浪者のように薄汚れて、玄関先に立っていた

乳飲み子をふくむ、４人の子連れの未亡人の一団は

大黒さまならぬ、疫病神のおとずれのように見えただろう

お金持ちだったけど、情はうすい実家の人々に耐えかね

家を出て、学生相手の小さな店を切り盛りするようになり

サンドイッチやおいなりさん、ラーメンなどをつくって売ったとか

しかし末っ子が疫痢で急死すると、気を張っていた糸がプチッ

と切れるように、その後を追って亡くなった・・・おばあちゃん

そのとき、まだ、３６歳だった

えべっさんの日に、もどってこられたのにね

『ん』　のついた物をあげるのは

『運（うん）』　がつくように、なのにね


ワタシは、えべっさんのお祀りはしないけど

「えべっさんの日」　は、胸に刻んでおく

命がけで、おばあちゃんが

もどってこれた日、として

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悲しみは「乗り越える」もの？
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