2008-01-01から1年間の記事一覧
あんなこと、こんなこと。 あなたに、いっぱい、いっぱい「ごめんなさい」
雑音は雑音。
地底湖のような場所、鏡のようにすみわたった水面・・・。
こんなときもある。
まんまる・・・。
いっしょに、ほぐそう。
はかないから、愛しい。
泥のなかに、咲く。
モーモーさんの「牛汁」。
うふ。
もみもみ・・・。
何度切られても。
風にゆられて。
はぁ~、ビバビバ♪
抱っこの、ぬくもり。
ふんわり・・・雲のうえ。
ねんね・・・。
サンタのプロ根性じゃ☆
やんちゃでした。
かみつきハチを読んでくださって、ありがとうございます。 この物語は、実在の人物をもとにストーリーを組み立てたものです。 この世の、すべてのひきこもりの若者と、保健所で処分される犬猫たちに、この物語を捧げます。
「もどるんだ、ワン」 < 完 >
しばらくして、ハチ公の銅像の前に、パンの耳をおいておくと、いなくなった飼い犬がもどってくる。 こんなうわさが流れた。 うわさがうわさをよんで、今では毎日、パンの耳を持ってくる人がふえ、山のようになったパンの耳が、苦情のタネになっている。 しか…
かみつきハチは、次の朝死んだ。 犬はかみつきハチが死んだあと、ぷっつりどこかへ行ってしまった。 二度と姿を見かけることは、なかった。
「・・・・!」 「・・・・!」 声にならない声。 燹 ΑΑΔかえりィッ・・・ 「あんたの、犬か」 わしは、ヘナヘナとしゃがみこんだ。 かみつきハチはふるえる両手で、犬の顔をつつみこむ。 涙でぐしゃぐしゃになった、かみつきハチの顔を、犬がペロペロなめ続…
苦しそうな息づかいの中から、しぼり出すような声で、 「・・・犬は、まだ?」 「そ、それが・・・」 と、言いかけたとき、誰かが 「おいッ! 犬だ、犬が来たぞお!」 と、叫んだ。 かみつきハチの目が、カッとひらいた。 「帰ってきた! やっと、帰ってきた…
かみつきハチは、思ったより、ずっと重い病気だった。 ボランティアの医者にみてもらったところ、もってあと2、3日という。 その医者にいわせれば、今まで生きていられたのが、不思議なくらいだそうだ。 よほどの強い信念がなければ、無理だっただろう、と…
かみつきハチだ。 ハチ公の銅像にペコリとおじきをして、新しいパンの耳をガサゴソ袋から出している。 こんなに近くで、顔を見たことはなかったが・・・ずいぶんやせて、青白い顔だ。 ヘンなせきもしてる。足元も、フラついているじゃないか。 「おい」 わし…
あの日から、もう何年にもなる。 いつしか、ホームレスの仲間うちで、若い男のことを『ハチ』とよぶようになった。 かみついたから、『かみつきハチ』。 忠犬のハチ公は、ご主人の帰りをずっと待っていたが、今度は人間が犬の帰りを待っている、と。 若い男…
次の日から、わしは犬をさがしまわった。 ホームレス仲間のツテをあたって、四方八方さがすよう、全国に伝令を出した。 わしはホームレスの世界では「オヤジ」とよばれる存在なのじゃ。 犬だろうが、人間だろうが、路上モンのことなら、路上モンにまかせろ。…
「約束しよう」 ハチ公の銅像のうしろから、鼻をつまんで、なるべく重々しい声で言った。 「あんたの犬は、必ずもどる」 若い男は、腰をぬかすほどビックリして、ズル・・・ッと後ずさった。 食い入るような目で、ハチ公の銅像を見つめている。 「必ずもどる…