蓮☆さとこのほにゃほにゃアート

ヤフーブログから引っ越してきました。

小さな温かさの積み重ね

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久しぶりに、ガツンッ とくる本に出会いましたhttp://img.mixi.net/img/emoji/83.gif

「昭 (あき)」 佐藤あつ子・講談社 です

図書館から届いて、一気に、1時間で読んじゃったほどhttp://img.mixi.net/img/emoji/78.gif

昭和のギラギラした時代を、駆けぬけたカンジ・・・http://img.mixi.net/img/emoji/215.gifhttp://img.mixi.net/img/emoji/80.gif


著者の佐藤さんの母親は、田中角栄氏の金庫番だった女性です

角栄氏との間に、ひとり娘のあつ子さんをもうけましたが

母親としての子育てよりも、角栄氏との関わりに重点をおき

越山会の女王」として、秘書の仕事に心血を注ぎながら

とりまきとの麻雀にあけくれる日々だったため

著者自身は、とてもさびしい子供時代を送っていたそうです

とはいえ、田中角栄氏の威光は、つねについてまわり

子供のころから、文房具店がまるごと買えるくらい

たくさんのおこずかいをもらっていてhttp://img.mixi.net/img/emoji/190.gif

小学校時代の算数は、あの鳩山邦夫さんが、家庭教師をしてくれたり

工作の宿題は、京都の庭園にあるような「鹿おどし」を提出して

どう見ても職人が作ったものだけど、先生は何も言わなかったり

「ジュリーが好きだ」といえば、どこからともなくサイン色紙が届くし

ちょっと旅行する、と言えば、駅に出迎えが来て

その土地の最高の旅館の貴賓室が用意されている とか

身に着ける洋服は、某デパートのオーダー品ばかりで

そのデパートでは、小さな皇帝のように扱われていた とか

クマの貯金箱を置き忘れてきた、と大泣きしていれば

誰かが、佐渡島まで往復フェリーで行って、取ってくる とか

高校時代にスキーの虜になると、ナイター設備のあるスキー場に

プライベートコーチが用意されていた・・・ などなど

でも、幸せだ と感じられたことは

ぜんぜん、なくて・・・

何度も、何度も、自殺未遂を繰り返して

そのうち、父・角栄氏が、脳こうそくで倒れて

愛人の子である自分とは、一切の関わりが出来なくなって

そのまま、死別・・・

越山会の女王」だった母親も、次第に権勢が衰えて

晩年は、それまで築きあげてきたものを、すべてなくして

とても淋しい人になった


そんな、母親の死を見送ってから・・・やっと


  人は、誰か一人から深い愛情を受けなくても

  小さい温かさの積み重ねがあれば

  けっこう元気にやっていけるのかな


               (本文・あとがきより)



と、言う心境に至ったそうです。

やっばり、幸せって、とっても小さなもの

・・・なんですねhttp://img.mixi.net/img/emoji/66.gif







http://img.mixi.net/img/emoji/176.gif小さい頃親につかれた5つの嘘
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